ご挨拶 本野盛幸理事長のあとをうけて財団法人日仏会館理事長に選任される光栄に浴し、その名誉の重みとともに責任のほどを痛感しております。 日仏会館は本野理事長のもとで、創立 80 年という記念すべき日付を刻み、常陸宮正仁親王殿下を総裁に推戴し、その実りゆたかな歴史をふまえつつ、新しい世紀にふさわしい開かれた会館運営を通して、多彩な活動を積み重ねてまいりました。その間日仏会館・日仏協会の運営の一体化を進めるとともに、財団法人寄附行為の改訂をおこない、さらに、法人法制改正に伴って必要とされる対応をも準備してまいりました。そのような基盤の上に立ち、フランスワーズ・サバン学長のもとに精力的に活動を続けるフランス事務所と密接に連携しつつ日仏相互の文化の研究・交流を一層深く広く推進してゆくことが、今期役員に課された任務と承知しております。今回は小林善彦、岡部進、山口俊夫副理事長および、飯山敏道協会副会長が退任されるという世代交代期に当りました。とりわけ小林副理事長には、 29 年の長きにわたる役員としての貢献を果たされての退任であります。これら先達からうけ継いだバトンに「温故知新」の思いを託しつつ、新役員諸兄姉と相携えて、会館の歴史に、たとえ小さなものであれ「黄金の釘」といえるものを刻むことのお役に立ちたいと願う次第であります。 明年は日本が欧米列強との国交を開いて 150 年に当ります。とりわけフランスと日本の交流が彼我にとって格別に大きな意味を持つものとなったことは、その現われ方は文化・学術その他万般の領域ごとに多様でありますが、共通に顕著なところでありました。〈 1858 - 2008 〉の意味をあらためてふり返り、新たな見通しを展望するこころみの中で、日仏会館が寄与すべきことは大きいでありましょう。グローバリゼーションの引き起こす世界の平準化が進む中で、社会モデルや文化そのものの多様性の持つべき意義が再確認されなければならない昨今、それは、恵比寿の「地の利」、会員相互の「人の和」を生かしつつ活動する日仏会館に対し、「天の時」が求めていることではないでしょうか。 私はもっぱら、内外の大学という環境で仕事をしてまいりました。学界関係者の理事長として戦前に古市公威(第 2 代)、富井政章(第 3 代)のお二方、戦後では山田三良先生がおられますが、ここ 50 年ほどは、経済・外交の世界で指導的役割を果たしてこられた方々を理事長にお迎えし、その強力なご指導によってこそ、会館の発展が可能でありました。とりわけ文化の領域での societe civile の役割が日々いよいよ大切なものとなった現在、これまでにもまして、広く各方面からのお力添えを、あらためてお願い申し上げる次第であります。 2007年4月吉日 |





日仏会館とは
本野盛幸理事長のあとをうけて財団法人日仏会館理事長に選任される光栄に浴し、その名誉の重みとともに責任のほどを痛感しております。